ねずみのいえさがし


作 ヘレン・ピアス
訳 まつおかきょうこ
発行 童話屋
初版 1984/11/20
対象年齢 3歳から
文字の量 かなり少なめ
ページ数 18
発行部数 不明
オススメ度 B

ねずみのいえさがし のあらすじ・内容

ねずみが家を探しています。

最初はお外の植木鉢。でもここは寒すぎます。

お次は暖炉。ここは暑すぎます。

その次はバケツ。ここは広すぎる。

今度はスリッパ。ここは狭すぎる。

寒くもなく、暑くもなく、広すぎもなく、狭すぎもない、そういう家がほしいのです。

ねずみはなおも家を探し続けます。

ねずみのいえさがし の解説・感想

約20×15cmと小さなかわいらしい絵本です。絵ではなくて写真というのが特徴です。ネズミは本物に見えるけどよくこんな風にうまいこと写真に収められましたね。ネズミと言うと何となく汚い印象があるかも知れませんが、ここに出てくるネズミは可愛らしく清潔感があり、家の候補達や背景もカラフルで上質な生活感のようなものが感じられます。最初の登場人物(登場ネズミ?)紹介のページでこのネズミ1匹だけがポツンと表示。この間が何ともかわいい。でもお話の途中で一箇所だけアクセントで天敵のネコも登場します(笑)

非常にシンプルなお話です。後半も上記のあらすじの調子のままネズミが家を探すだけですから。でもこのシンプルさが小さい子にはいいんでしょうね。子どもの好きな繰り返しもふんだんに使われています。ただ単調に繰り返すだけでなく、途中でちょっと変化があって飽きさせないようにもなっています。文章の調子も読んでて気持ちいいリズムです。文章の量自体とても少ないのでこれは何度も読めば覚えちゃいそうですね。

ネズミ君、最後にはちょうどいい家を見つけますよ。(大人は、これでいいのか?って思うかも知れませんけど。)難しいことはちょっと苦労するかも知れないけど、あきらめないで頑張ることで達成できるよ、という事になっています。また、読者の子どもは本書で『ちょうどいい』という、自分にフィットするという考え方とか秩序の概念とかと出会うことになるのかも知れません。

この絵本は『ねずみのほん』3部作の第一作目にあたります。他の作品名も巻末に紹介されており、本作から順番に読んでくださいと書かれています。因みに二作目は『ねずみのともだちさがし』。三作目は『よかったねねずみさん』です。つまり続き物として書かれているんですね。本作だけでもお話は完結していますけど、いずれの本もページ数が少なく文章も少ないので三冊セットと考えて購入されてもいいかも知れませんね。

原書の初版は1966年です。本書の初版が1984年になっていますが、どうもその前にも出版されていたのが一度絶版になって、童話屋で復活したということのようです。童話屋のサイトではこんな風に紹介されていました。

かつて、石井桃子さんが開いていた子ども図書館「かつら文庫」で、すり切れるまで子どもたちに読まれたという絵本です。

その後は絶版になることもなく、今まで長く愛され続けているようです。

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