じごくのそうべえ


文 たじまゆきひこ
絵 同上
発行 童心社
初版 1978/5/1
対象年齢 4歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 40
発行部数 不明
オススメ度 B

 

概要
軽業師のそうべえは綱渡りから転落して、気がついたらそこは地獄の入り口。同時期に死んだ医者と山伏と歯医者と共に、閻魔様に地獄へと送られます。

ところがこの4人がそれぞれの特技を使って、色んな種類の地獄を苦にすることもなく暴れまわるものですから…

 

感想
元は上方落語の「地獄八景亡者戯」から材を得ているのだそうです。4人が4人とも地獄をも恐れぬ飄々とした暴れっぷりで、とにかく面白いお話でした。

火の車、三途の川、閻魔大王、釜ゆで、針の山など、よく知られる地獄に関する事物が出てきます。迫力ある挿絵ではありますがユーモラスな味もあって、そんなにグロテスクな感じはありません。でも鬼の顔はちょっと怖いかな…よほど感受性の強い子でなければ問題ないだろうと思いますが。

一番のクライマックスは人呑鬼(じんどんき)。4人は飲み込まれてしまいますが、お腹の中には引っ張るとくしゃみが出るヒモとか、蹴るとオナラが出る袋とか、面白い仕掛けが色々あって、4人でいっせいにそれらの仕掛けをいじりまわすものですから人呑鬼もたまりません。これにはホント大笑いさせられます。

随所にニヤリとさせられる落語的なユーモアが散りばめられています。(こどもがどこまで理解できるかわかりませんが…。)最後も落語らしい粋な締め方でハッピーエンドですよ。

文章が関西弁なので、慣れてないと読み聞かせしにくいかも知れませんね。元が上方落語ですしこの方が味があって面白みも増していいと思います。でもこどもがもし理解できなそうなら言い回しを変えて読んであげることも必要でしょう。

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