かもさんおとおり


作 ロバート・マックロスキー
訳 わたなべしげお
発行 福音館書店
初版 1965/5/1
対象年齢 5歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 64
発行部数 不明
オススメ度 A

かもさんおとおり のあらすじ・内容

カモのマラードさん夫婦はボストンにやってきました。巣を作り子どもを産む場所を探しています。色んな場所を見て回った末に川の中州に巣を作ることに決めました。

やがて子ガモが生まれます。マラード奥さんは泳ぎ方や一列に並んで歩くことなどを子ガモに教えてあげました。そして今度はより住みよい公園へと引っ越しをします。しかし公園へ行くためには車の多い街なかを子ガモを連れて歩いて通っていかなければいけません。マラード奥さんは子ガモ達を一列に並ばせて行進します。

かもさんおとおり の解説・感想

その後引っ越しは当然簡単にはいきません。でもハラハラドキドキというような感じではないですね。微笑ましい雰囲気のままお話は進みます。人間側が若干混乱はしますが、顔なじみのお巡りさんやその仲間が交通整理をしてくれたり市民の人達に見守られながら行進が続きます。この様子はホントに可愛い。テレビで時々カルガモの親子が…っていうニュースやりますよね。読者の子ども達はそういうニュースに興味を持つかも。

マラード奥さんが主人公と言ってもいいのではないかと思います。愛情とプライドを持ったたくましいお母さん的なキャラクターが好もしいです。そんな母ガモに見守られ、色んな事を教わる子ガモ達。とてもいい家族の姿がそこにあり読者の子ども達も安心して楽しめることでしょう。ややご主人のマラードさんの影が薄いのが父としては寂しいけどね。

カモの生態に関しても所々に描かれています。人間とは違う鳥たちの自然の世界にも触れることができます。

作品を通してすべてが見開き2ページで1シーンとなっています。(そういう構成であるがゆえに64ページという割には全然長く感じませんでしたよ。)それで判型も大きめなので絵が大きいんです。なので人間や車が大きく感じますね。完全にカモの視点というわけではないのですが、視点の位置もかなり低めにしてあってカモから見た世の中を擬似的に感じられるようにも思います。

絵のタッチは、ひとまねこざるとかいたずらきかんしゃちゅうちゅうなんかに似ていて、昔の古き良きアメリカの絵本の雰囲気そのままです。親しみやすく、見やすいと思います。

アメリカでの出版が1941年。コールデコット賞を受賞しています。それから日本でも出版され、未だに版を重ねているのは愛され続けている証拠。米国amazonでのレビューは現時点でほとんどが☆5つで600以上の評価が集まっています。

とにもかくにも、心温まるいいお話でした。お子さんへの読み聞かせにいいと思いますよ。

他にもコールデコット賞を受賞した作品を紹介しています。 → コールデコット賞

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