きみはほんとうにステキだね


文 宮西達也
絵 同上
発行 ポプラ社
初版 2004/9/
対象年齢 4歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 40
発行部数 不明
オススメ度 B

きみはほんとうにステキだね のあらすじ・内容

乱暴で意地悪で嫌われ者のティラノサウルスは、ある時泳げないのに海へ落ちてしまいます。そこで偶然にエラスモサウルスに命を救われます。ティラノサウルスは生まれて初めて「ありがとう」という言葉を口にします。

優しいエラスモサウルスと仲良くなりたくて、彼は自分が乱暴者であることを隠し、そのために嘘を重ねます。

仲良しのそして唯一の友達ができて、段々と優しい気持ちを取り戻していくティラノサウルス。二匹は毎日会い、お互いにいつまでも一緒にいたいと思うようになります。

ところがそんなある日、エラスモサウルスに大変なことが。海の乱暴者に噛まれて体中に大ケガをしたのです。もう虫の息です。

きみはほんとうにステキだね の解説・感想(若干ネタバレ注意)

人気の恐竜シリーズ第3弾です。出てくる恐竜はティラノサウルス、エラスモサウルス、ティラノサウルスにいじめられるスティラコサウルス、および名もなき海の暴れん坊です。ほとんどティラノサウルスとエラスモサウルスの2匹だけでお話は進みます。

切ない系のお話でした。ラストも切ないです。はっきり言ってベタですけどね。が、大人でも読んでグッとくる人もいるかも知れません。

ティラノサウルスは、ずっと自分の正体を隠してエラスモサウルスと付き合うのですが、最後の最後にいたたまれなくなってカミングアウトします。そして本当に分かり合える時が来るのですが、それはもうお別れの時でもあるのです。(作品中でエラスモサウルスの死に関しては明示されません。しかしラストの描写や裏表紙などを見て、私はこれを”死”ととらえました。)

4歳でもストーリーは十分理解できるでしょうけど、こどもによってはこのお話の切なさを理解するにはもうちょっと上の方がいいかも。小学生でも十分いけます。

優しさとか友情とか人生に大切なモノが短いお話の中に詰まっています。いいことばかりではありません。ティラノサウルスを通して、隠し事をしたり、嘘をついたり、意地悪をしたり、そういう人間の暗い部分も描かれます。読者の子どもでもそういう部分は多少なりともあるでしょう。ティラノサウルスのそういうところを身近に感じるとともに、自分を客観的に見てみるいいきっかけになるかも知れませんね。

宮西達也さんの絵はちょっと癖があるので、敬遠されてる方もおられるかも知れません。でも騙されたと思って読んでみてください。多分段々絵の方もよく見えてくるようになると思いますよ。

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