14ひきのひっこし


文 いわむらかずお
絵 同上
発行 童心社
初版 1983/7/
対象年齢 2歳から
文字の量 かなり少なめ
発行部数 97万部(2014時点)ミリオンぶっく
オススメ度 A

14ひきのひっこし のあらすじ・内容

おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、そして兄弟10匹。

14匹の野ねずみ家族がお引越しします。

朝出発して、一泊野宿。そして次の日にいい木の根本の穴を見つけて、一日かけて内装を作り、食べ物を集めて、夕食を囲んで、新居で眠りにつくまでの一部始終を追っています。

14ひきのひっこし の解説・感想

『絵がすごい』絵本です。絵本作家さんは皆さん真剣に絵本作りに取り組んでおられるのでしょうが、そんな中にもこの人はホントに丹精込めて描いてるなと(私のような素人が恐縮ですが)感じる作家さんがおられます。いわむらかずおさんはそんな絵本作家さんのお一人です。細部まで丁寧に綿密に描かれた絵は必見です。心のこもった手作りの温かみとでも言うような”雰囲気”を持っています。作品を通して見開き2ページに渡る大きい絵で楽しめます。

どの絵もねずみ達それぞれの行動や仕草が細かく描かれています。こどもも「これは何してるの?」「どうしてこんなことするの?」とか突っ込みどころが多くて、文を読むよりも、絵を細かく説明しながら読み進めました。

怖い動物に見つからないよう隠れたり、ロープを使って川を渡ったり、野宿したり(ふくろうに気をつけるためお父さんが見張りをしています)、竹を切ったり、お部屋を作ったり、水道を作ったり。こどもが普段体験できないようなことが次から次へと出てきて、こどもの世界観や知性を大いに刺激してくれる本です。

それにしてもなんと豊かな生活でしょう。自然に囲まれ、何でも自分で作り、山の恵みが豊富にあり、家族みんなが助け合い…羨ましささえ感じます。

字は一番下にほんの少しです。時折「〇〇しているのはだれ?」みたいな絵さがしのような問いがあったりします。

表紙の裏の見返しには、新しい家とその周辺が俯瞰される形で描かれています。作品を読み終えた後にこれを見ると、あっ水道はここからこんな風に引いてたんだな!とか全体像がわかるようになっています。裏表紙の裏の見返しには、木の根本にある新居の内部が断面図として描かれています。これ見てると自分が引っ越してきたかのようなワクワク感まで感じてしまいますね。

本作が第1作で、その後私が知っているだけでも第9作まで出ています。いわむらかずおさんの14ひきシリーズは私の大のお気に入り。この他の作品もご紹介しています。『いわむらかずお』のタグからどうぞ。