どうぶつのおかあさん


文 小森厚
絵 薮内正幸
発行 福音館書店
初版 1981/10/20
対象年齢 2歳から
文字の量 かなり少なめ
ページ数 24
発行部数 不明(2007年3月で第62刷)
オススメ度 A

どうぶつのおかあさん のあらすじ・内容

色々な動物のお母さんがこどもを連れて移動するさまを描いた絵本です。

11種類の動物の親子が登場します。ネコ、ライオン、サル、チンパンジー、コアラ、ナマケモノ、カンガルー、ゾウ、シマウマ、イノシシ、ハリネズミです。

さらに表紙にイヌ(それともキツネ?)、裏表紙にはマントヒヒ(?)かな、横顔なので判別しづらいですが。これを入れると全部で13種類です。

どうぶつのおかあさん の解説・感想

シンプルだから小さい子にも楽しみやすい

小さい子向けでストーリーはありません。見開き2ページあたりに1種類の動物の親子の様子が描かれ、その紹介のほんの短い文章があるのみ。それが最初から最期まで続く非常にシンプルな構成です。ある意味小さな動物図鑑とも言えるかも知れません。シンプルであるがゆえに小さい子どもにもわかりやすく楽しみやすいでしょう。地味ではありますが長く愛されてきたロングセラーです。

全編にお母さんの愛情と温もりが感じられる

こどもと移動する際のやり方がそれぞれの動物によって違うんですね。ライオンのお母さんなんてこどもの頭をくわえて運んでるんです。なんかすごい。サルは子どもの方がお母さんにギューッとしがみついて運ばれるんです。(これは読者の子どもも真似したくなるだろうね。笑)ハリネズミのこども達はお母さんの後について一列になって行進します。これはかわいいなぁ。抱っこしたり、おんぶしたりと、人間の親子のようなのもあります。なかなか興味深いです。そしてそれぞれにお母さんと子どもの繋がりや温もりが感じられます。お母さん大好きな子どもがそんな絵本を嫌いなはずもないでしょう。また安心して見られることでしょうから、そういう意味ではおやすみ前の一冊としても活躍しそうです。

大人も癒やされます

大人もこれは癒やされますよ。小さい動物たちがホントかわいい。丸まって眠るハリネズミの子ども達なんてもうヤバいです(笑)。日々の生活に追われて疲れちゃったお父さんお母さんにもおすすめです。

この絵はすごくいいです

非常にリアルな絵です。毛の一本一本が細かく描かれていて触った時の感触まで想像できます。相当に手間がかけられていると思われます。デフォルメされたまがい物とは違う生命感があります。でも写真でない手描きの絵による温かみのようなものも感じられます。それがお母さんと子どもというこの絵本の対象にとても合っています。写真と絵のいいトコどりみたいです。絵本としてはすごくシンプルな構成ですが、この絵が雄弁に物語ってくれるので見てて飽きません。

描いたのは薮内正幸さん

調べてみたら薮内正幸さんは動物画家なんですね。因みにあの『冒険者たち』(ガンバのお話ですよ。懐かしい)の挿絵も書かれていました。子どもの頃から生き物が好きで絵に描いていたのがこうじて動物画家になられたそうで、なんと一度も絵を学んだことがないというのですから驚きです。動物画家って調べてみると国内外に結構おられるんですね。もっともっと細密でリアルな絵や、自然の厳粛さを感じるもの、迫力のあるものなど色々。その中においてこの薮内正幸さんの絵は愛情や暖かみが感じられる点において独自の境地を築いておられると思います。この本の絵には、動物を見続けた人の細部に渡る知識と、この動物はこんななんだよってこどもに伝えてあげたいという気持ちが込められているような感じがします。でも残念ながら薮内正幸さんは2000年に亡くなられてるんですね。もう新作を見ることはできませんが、この絵本がずっと長く愛されていくといいなと思います。清里の近くに薮内正幸美術館というところがあります。この絵本が気に入ったら遊びに行ってみてはいかがでしょうか。

本には『2歳~4歳むき』と書いてありましたのでこちらでも2歳からにしましたが、1歳でもこどもによっては興味を持ってくれそうです。

この絵本のように小さい子向けで写実的な絵が使われている絵本を他にもご紹介しています。 → 『くだもの

動物好きのお子さんにはこんな絵本も。 → 『ほんとのおおきさ動物園

他にも動物が登場する絵本を数多く紹介しています。タグからご確認ください。 → タグ『動物いっぱい』『動物

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