かあさんのいす


文 ベラ・B・ウィリアムス
絵 同上
訳 佐野洋子
発行 あかね書房
初版 1984/7/
対象年齢 8歳から
文字の量 やや多め
ページ数 32
発行部数 不明
オススメ度 B

概要
わたしは、食堂で働く母さんとおばあちゃんと3人(+ネコ1匹)で暮らしています。去年家が火事になってしまい、今はアパート暮らし。今も部屋には家具さえまともにありません。

3人は大きなビンに貯金を始めます。日々小銭を少しづつ入れていくのです。いっぱいになったらフワフワでキレイで大きな世界一素敵な椅子を買いに行くことにしています。

 

感想
この本の存在は以前から知ってはいたのですが、どうも派手な色使いがイマイチ好きになれなくてなかなか手に取りませんでした。今回やっと読んでみましたがいい絵本でした。

何よりこの人達、家が焼けてなくなったにも関わらず明るく前向きに生きていこうとしているのが素晴らしいです。特にこのお母さん偉いよ。時に疲れたり、お金の心配がでたり、そんな描写がちょっとだけありましたが、そりゃそうでしょう。それでも立派に一家を支えて頑張っています。このお母さんの背中を見ているこの子もまたきっと前向きな賢い子に育つことでしょう。

お金がたまり、椅子をみんなで選びに行き、買い、運んで、使う様子。もう嬉しかったでしょうね。私はこういうのに弱いんですよ(笑)。最後のページには3人で椅子に並んで座ってるところの写真があっていい余韻を残してくれます。

あとこの本の冒頭には

かあさんの思い出のために

という一節があります。もしかしたらこのお話は実話なんでしょうかね。

この子にとってこれは『新しい椅子』ではなく色んな意味で『かあさんのいす』なんでしょう、タイトルも納得です。

読み終わった時には当初苦手に感じたこの絵がこのお話に一番合ってるような気がしてきました。不思議なものです。

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