いもうとのにゅういん


文 筒井頼子
絵 林明子
発行 福音館書店
初版 1983/2/
対象年齢 3歳から 自分で読むなら小学校初級向き
文字の量 やや少なめ
発行部数 不明
オススメ度 B

いもうとのにゅういん のあらすじ・内容

幼稚園から帰ったあさえは、人形のほっぺこちゃんが見当たらないので、また妹のあやちゃんの仕業と思い、「あやちゃん、かえしなさい!」と大きな声を出してしまいます。

ところがその時あやちゃんはぐったりしてお母さんにおんぶされて病院に行くところでした。その後、あやちゃんは急遽盲腸の手術で入院することに。あさえは一人でお留守番になりますが、お父さんが帰るまでの間に雷がなったり雨が窓に打ち付けたりして怖くなり、ベッドに潜り込みます。夜にお母さんから電話が来ますが、いつもと違う雰囲気にあさえは「うん…」としか言えませんでした。

お父さんと一緒に病院へお見舞いに行く前の晩、あさえは折り紙で鶴や手裏剣などを折り、お手紙も書きます。そして、何を持って行ったらあやちゃんがもっと喜んでくれるか一生懸命考えます。

翌日、お父さんと病院へ…

いもうとのにゅういん の解説・感想

このコンビにハズレ無し

筒井頼子さんと林明子さんのゴールデンコンビによるお話です。同じ作者の作品「あさえとちいさいいもうと」の数年後の出来事を描いています。

文章も絵も、その時々の幼い子供達の気持ちがよく伝わってきます。子どもにとって身近にあり得る話題で共感しやすいでしょうし、大人も心が温まるお話です。

リアルな子どもの姿が

筒井頼子さんは三児のお母さんだそうです。普段から子どものこと、よく見てるんでしょうね。夜お母さんから電話が来た時にあさえは喜んで電話に出たものの、いつもと違う声と雰囲気に言葉が出なくなってしまいます。確かに子どもはそういうことありますもんね。他にもいくつかの小さなエピソードでリアルな子どもの姿を見せてくれます。

一緒に喜んであげたい

妹のためにあさえが一生懸命考えてきたお土産。急にあやちゃんが病院へ行き、手術のため入院となり、お母さんは付き添いでお泊り、と次々に経験したことのない事態が起こり、あまりの急展開についていけないかと思いきや、自分なりにあやちゃんの事を心配して考えていたんですね。さすがお姉さん。

お母さんは「一晩でお姉さんになったのね」と肩を抱いて褒めてくれます。こんな風に素直に子どものいいところ、いい経験を一緒に喜んであげたいものですね。子どもにとって忘れられない喜びとなると思います。

林明子さんの絵はいい!

それにしても、林明子さんの絵は素晴らしいです。もう何度も言ってますけど(汗)。かわいい顔とかかわいい表情とか、そういう事じゃないんです。ちょっとした仕草が、登場する子ども達の等身大の気持ちを自然に伝えてくれるんですね。見たことない人がいらしたら、是非是非見てください。

林明子さんの他の作品でも時々そうなんですけど、表紙からすでにお話が始まっていて、裏表紙までお話が続いているんです。一度読み終えてから表紙を見直してみると感慨深いものがあります。

あさえからあやちゃんへのお手紙。絵の中にちょっと描かれていて、見にくいけどところどころ読み取れます。かわいい内容ですね。

この本を気に入っていただけたら、他の林明子さんの作品もおすすめですよ。下の『林明子』のタグからどうぞ。

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