はなをくんくん


文 ルース・クラウス
絵 マーク・サイモント
訳 きじまはじめ
発行 福音館書店
初版 1967/3/
対象年齢 3歳から 自分で読むなら小学校初級向き
文字の量 かなり少なめ
ページ数 31
発行部数 98万部(2014時点)ミリオンぶっく
オススメ度 B

はなをくんくん のあらすじ・内容

森は雪景色で静まり返っています。今もまだ雪が降っています。冬眠している、のねずみや、くまや、りす、やまねずみ、かたつむり達。

ある時ふと、みんなが目を覚まし始めます。

そして、みんながみんな、はなをくんくん。くんくんしながら何かに導かれるように走っていきます。何が起こっているのでしょう?

その先には…

はなをくんくん の解説・感想(若干ネタバレ注意)

表紙には踊っているねずみやりす達。くまは安堵したように優しい微笑みを湛えています。何が嬉しいのでしょう。本書は、春の兆しを発見し喜ぶ動物たちを描いた絵本なのです。『くんくん』というのは、春の気配をわずかな匂いで感じ取っているのでしょう。

最初はみんな雪の下で眠っています。そしてだんだん目を覚まし、くんくんし、走りだして、みんなが集まってきて…と、どんどん盛り上がっていきます。

絵はモノクロなのですが、最後にみんなが取り囲む中にパッと小さい黄色い花がたった一つ現れて、春の訪れを伝えます。寒く暗い冬を乗り越えた動物たちの喜びがより強く伝わってきます。

少ない文の中に同じ言葉が繰り返し出てきてリズムがいいし、子どもも馴染みやすいでしょう。特に『くんくん』は、語感もいいし、ちっちゃい子の興味を引くのでは。

動物はかたつむりも入れて5種類。数は思い切りいっぱい出てきます。体毛のふわふわ感が感じられる優しいタッチの絵です。

でも一点だけ、注意すべき事が。トライポフォビア(同じ形状が集合している画像に恐怖感を覚える症状。このワードを検索すると気持ち悪い画像がいっぱい出てきますので注意してください)の方は気になるかも知れないページが少しあります。決してそんなに顕著ではありませんよ、でも私も最初違和感のようなものをわずかに感じましたので、一応気に留めておいた方がいいかも。

日本語版の初版が1967年、原書の初版は1949年と非常に古いです。でも未だに日本でも売れ続けています。ほんの些細なテーマですし、ほとんどモノクロで最近の絵本に比べたら地味な面はあるかも知れませんが、春の訪れを喜ぶ心はいつの時代も変わらず共感を得るのでしょうね。

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