こねこのチョコレート


文 B・K・ウィルソン
絵 大社玲子
訳 小林いずみ
発行 こぐま社
初版 2004/11/25
対象年齢 4歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 32
発行部数 不明
オススメ度 A

概要
4歳の女の子ジェニー。弟の誕生日前日、母親と誕生日プレゼントを買いに行き、お小遣いの100円玉で弟のために子猫のチョコレートを買いました。

ところがその晩、ジェニーはチョコレートが気になって眠れなくなってしまいます。一つくらいなら食べてもいいかな、とベットを抜け出しますが…

 

感想
お話も絵もとってもかわいらしい本でした。お話の作者はイギリスの方です。でも絵は日本の大社玲子さんが描かれています。この絵が上質な英国の雰囲気をまとっているし、またとてもかわいらしくて、このお話にピッタリだと思います。

語り口がいいんですよ。こどもを見守るような大人の包容力と上品なユーモアが感じられます。そしてまたジェニーの気持ちがよく伝わってきます。弟にプレゼントを買ってあげたいという気持ち、チョコレートが食べたいという気持ち、食べてみたらすっごく美味しくて嬉しい気持ち、自分のしてしまった事に気付き恥ずかしく悲しい気持ち、それら全てが偽りのない本音なんですよね。いつも全身全霊で生きているこのこどもらしさがかわいくてかわいくて。

弟も喜んでいたのにいざという時になってガッカリさせられてしまいます。これもまた心の底からガッカリさせられたことでしょうね。

私のような大人にとっても読んでよかったと思える本なのですが、もちろんこどもにとっても面白く感情移入しやすいと思います。身近なシチュエーションですから私などよりよほどジェニーに共感するかもね。もしかしたら自分でも同じような経験をしている子もいるかも知れませんね。

起承転結のある物語らしい物語です。途中ハラハラさせられたりしますが、ラストは(どうにかこうにか。笑)温かい雰囲気のハッピーエンドで安心できて終わります。家族の大人たちもとても優しい人ばかりでよかった。ジェニーもこの経験でひとつ大人になることでしょう。

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