しらゆきべにばら



原作 グリム童話
絵 バーバラ・クーニー
訳 鈴木晶
発行 ほるぷ出版
初版 1995/9/30
対象年齢 6歳から
文字の量 やや少なめ~やや多め
ページ数 48
発行部数 不明
オススメ度 B

しらゆきべにばら のあらすじ・内容

未亡人のお母さんとしらゆきべにばらの二人姉妹は自然豊かな土地で貧しくとも仲良く平和に暮らしていました。姉妹はとても良い子で、よく働き、いつも陽気でした。

ある冬の夜中にクマが家を訪れます。寒くて火のそばで温まりたいというのです。お母さんは優しく迎え入れました。クマはその後毎晩現れ、姉妹とも仲良しになります。しかし春になるとクマはお別れを言って、以来来なくなりました。

それからしばらくして、姉妹が森で薪を集めていると、一人の小人が木の割れ目に長く白いひげを挟んでしまい、動けなくなっていました。この小人は気が短くて自分勝手でした。姉妹がひげを切って助けてやってもお礼どころか文句を言う始末です。

その後川でまた同じ小人に出会いました。小人は釣りをしていたのですが、釣り糸がひげに絡んでしまったところに大きな魚が食いつき、小人は水の中に引きずり込まれそうになっていました。姉妹はまたひげを切って助けてやりますが、小人は文句を言うばかり。

その後もまた同じ小人を助けてやります。そして次にまた会った時…

しらゆきべにばら の解説・感想

グリム童話集の一編

私はグリム童話が好きなのですが、この作品は特に小さい時に読んだ記憶が強く残っています。この小人のキャラクターがあまりに強烈でこんな人は身近にいませんでしたから、印象に残ったのかも知れません。解説によると元々別の人の創作だったものにグリム兄弟が肉付けをして作られたお話だそうで、ウィルヘルム・グリムはこの話をとても気に入っていたそうです。

王道のストーリー

どちらかと言うと女の子向けの作品かと思います。序盤はこの一家の生活の描写。姉妹共によくお母さんのお手伝いをするいい子です。森のなかで動物たちと遊んだりもします。そしてクマが現れる辺りから徐々に騒動に巻き込まれていくのですが、最後には王子様が現れて全て解決ハッピーエンドという王道パターンで締めくくられます。かわいらしかったり、楽しそうだったり、ビックリしたり、憤慨したり、いろんなエピソードが続いていて、最後まで飽きることなく楽しめると思います。

丁寧な日本語の文章

ページ数があり文章もそこそこのボリュームがあります。しっかりした丁寧な日本語の文章です。漢字も多いですがすべて読み仮名がふってあります。小人の言葉遣いだけは「とんま」だの「まぬけ」だのと乱暴ですが、これはむしろ小人の性格と合わせて反面教師になるでしょう。

バーバラ・クーニーさんの美しい絵

バーバラ・クーニーさんの描きこまれた美しい絵です。黒で書かれたところに淡い赤だけで着色されていますが、これがとても可愛らしく感じられます。

昔からある童話というのは、大人からすると目立たなくてなかなか手に取る機会がないかも知れませんが、こどもはやはり何かしら惹きつけられるものがあるようですね。ウチの子は自分でも何度も読み返しています。お話の内容だけでなく文章も絵もいいですから、持っていて損はない素晴らしい作品だと思います。

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