つるのおんがえし


文 いもとようこ
絵 同上
発行 金の星社
初版 2009/1/
対象年齢 4歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 32
発行部数 不明
オススメ度 B

つるのおんがえし のあらすじ・内容

昔々、よひょうという若者が、罠にかかった一羽の鶴を見つけ、助けてやります。

そして数日後、よひょうの家に、旅の女が訪ねてきました。つうという名の女はやがてよひょうの嫁になります。つうは美しく優しくて働き者。よひょうは毎日が楽しくなっていきました。

ある日、つうは機を織らせてほしいと言います。そして機を織っている間は決して覗かないようにとよひょうに頼みます。

つうが4日間休まずに織り上げた織物は町でとても高く売れました。初めて大金を手にしたよひょうは欲が出てきて、つうにもう一度機を織って欲しいと頼みます。つうはもう一度だけ、と機を織りますが、とてもやつれてしまいました。しかし人が変わったよひょうはそれが目に入らずさらに機を織ることを要求します。そればかりか、とうとうつうとの『覗かないように』という約束までも破ってしまいます。

誰もが知っている昔話です。

つるのおんがえし の解説・感想

「いもとようこの日本むかしばなし」シリーズの一冊です。このシリーズは、ストーリーを簡潔にまとめて、文章のボリュームをやや抑えてあるので、小さい子やまだ長い文が苦手な子にも比較的受け入れられやすいと思います。特にこのつるのおんがえしは、きれいにまとまっていると感じました。一応4歳からにしましたけど、もっと下の子でも大丈夫な気はします。

絵も、いもとようこさん独特のわかりやすくて、かわいく、色使いもとってもキレイなものです。子どもも親しみやすいと思います。実は正直いもとさんの絵はこのお話の雰囲気には合わないのじゃないかと最初思っていました。ところが実際読んでみると、かわいいとかキレイだけでなく、つうの人間とは違う透明感のようなもの、そして悲しい気持ちが伝わってくる素晴らしい絵だと感じました。いもとさんはこのお話が大好きなんだそうです。帯にもカバーにもそう書いてありましたね。

昔話としては定番のお話ではありますが、大人になって改めて読んでみるとなんともやりきれないストーリーですね。貧しい青年が持ち慣れないお金に取り憑かれて人生を狂わせるのですから。なんだか昔話というよりも現代のお話のようでもあります。子どもにどこまで理解できるかわかりませんし、そもそもこんな話を子どもが面白がるだろうかとも思いますが、どこに惹かれるのか、ウチの子には何度も読んでとせがまれました。昔から伝えられてきたお話には何かしら惹きつけるものがあるのでしょうかね。

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