とんことり


文 筒井頼子
絵 林明子
発行 福音館書店
初版 1986/4/1
対象年齢 4歳から 自分で読むなら小学校向き
文字の量 やや少なめ
ページ数 32
発行部数 不明
オススメ度 A

 

概要
かなえの一家は山の見える町に引っ越してきました。お父さん、お母さんは、荷物の整理で忙しく、かなえは一人で遊んでいます。

そんな時、玄関で小さく「とん ことり」と音がします。郵便屋さんかと思いましたがお手紙はなく、玄関にすみれの花が落ちていました。ドアの外には知らない人が歩いているばかりです。

その後も「とん ことり」は続き、その内お手紙もきました。かなえは、これらが自分に宛てたものだと考え始めます…

 

感想
筒井頼子さん、林明子さんのタッグにハズレ無し。この本もとてもよかったです。

途中までは子どもにとって若干ミステリアスな展開ですが、だんだん期待が高まってきて、最後に「とん ことり」の正体がわかりハッピーエンドになります。起承転結のあるお話です。幼稚園に通う女の子が主人公で、引越しというアクセントはあるものの日常的なお話ですし、小さい子でも理解しやすい内容だと思います。

この絵本もそうですし、筒井頼子さんと林明子さんの作品に出てくる女の子は大抵ヒロインでもなければ優等生のいい子ちゃんタイプでもないごくごく普通の女の子のです。だから感情移入しやすいのでしょうね。ウチの子どもも面白いと言ってました。

この本は恐らく、子ども以上に親がハマると思います。私も登場する子ども達の様子がいじらしくてかわいいなぁって思っちゃいました。林明子さんの絵は子どもの心情が丁寧に描かれています。ラスト2枚の絵を見た時はもう思わずグッと来てしまいました。親にとって子どもの笑顔は何よりですからね。

身近な人がお引越しするような事があれば、プレゼントとして贈ってみてもいいかも。不安な気持ちをちょっぴり和らげてくれるかも知れません。

林明子さんの絵は、最初に読んだ時は気が付かなくても後で読み返すと新たな発見をすることがあります。この絵本でもありました。その発見から考えると、裏表紙に書いてあった右の折り紙人形に描かれているのはかばんかな?。手元に本がない人は何を言ってるのかさっぱりわからないと思いますが、本作をお手にとったら是非見てみてください。皆さんはどう思われるかな。こういうディテールがまたいいんだよなぁ。

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