おじいちゃんの木


文 内田麟太郎
絵 村上康成
発行 佼成出版社
初版 2004/5/30
対象年齢 4歳から
文字の量 やや少なめ
ページ数 32
発行部数 不明
オススメ度 B

概要
子ザルのモンちゃんが自転車でお出かけです。「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんに会いに行くんだよー♪」と歌いながら。

途中出会った動物たちは、「おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんなんて生きてるわけないでしょ」と言いますが、モンちゃんはマイペースで歌いながら進んで行きます。

 

感想(ネタバレ注意)
単純なお話の中に命のつながりというものをさわやかに表している絵本です。おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんが植えた木が今は大きな木となってモンちゃんを迎えてくれます。そしてモンちゃん自身もこっそり木を植えます。自分も未来の子孫を迎えるために。

大人は理屈として代々命がつながって今の自分があることを知ってはいます。そしてこの先にも未来へ向かってつながっていくことを知ってはいます。でも実感としてはせいぜい自分で実際に交流のあった世代まででしょう。この本ではいきなりおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんまで飛んでしまいます。理屈としての知識と実感の間にある大きなギャップを飛び越えて不思議な気持ちになりました。自分の事を見守ってくれる人達が実はとても沢山いたんだというような気持ちです。

こどもには命のつながりというテーマの他にも、時間軸のスケールについて意識してもらいたいと思いました。ウチの子はどこで聞いたのか「千年も生きている木があるんだよ」と話してくれました。多分千年というものがどれほどの時間なのかはまだわからないでしょうが(笑)。普段の生活にばかり汲々としているとどうしても近視眼的になりがちです。長いスケールで物事を見る事も覚えてほしいと思います。

シンプルでいながらとても優しさを感じさせる絵です。

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