パパ、お月さまとって!


文 エリック・カール
絵 同上
訳 もりひさし
発行 偕成社
初版 1986/11/
対象年齢 2歳から
文字の量 かなり少なめ
ページ数 43
発行部数 不明
オススメ度 B

パパ、お月さまとって! のあらすじ・内容

モニカは空に浮かぶ月を見て、一緒に遊びたいと思いました。でも手を伸ばしても届きません。

そこでパパに「お月さまとって!」とお願いすると、パパは長~いはしごを持ってきました。そしてそれを高~い山のてっぺんに立てました。そのはしごを登っていったパパはお月さま(大き~い)に到達。お月さまにモニカが遊びたがっていることを伝えますが、お月さまはあまりにも大きすぎてとても持って帰ることができません。

するとお月さまは言いました。「これから私は毎晩小さくなっていきます。ちょうどいい大きさになったら連れて行ってくださいな」

パパ、お月さまとって! の解説・感想(ネタバレあり)

遊び心のある楽しい仕掛け

仕掛け絵本です。絵本のサイズの制約を打ち破って、上下や左右にページが広がり、『すごく長い』や『すごく高い』、『すごく大きい』などを実感することができるようになっています。この仕掛け部分を開く時のワクワク感と、そこに現れる絵への驚きが子どもを楽しませてくれます。遊び心があって大人もなんか笑っちゃいますね。

でも小さい子どもは仕掛けを破いてしまう可能性、ありますね。ご注意ください。気になる方はしっかりした作りのボードブック版を選んだ方がいいでしょう。

シンプルなお話と素敵な絵

その後、モニカは小さくなったお月さまと遊びます。しかしお月さまはだんだん小さくなり続けてしまいには消えてしまいます。消えたお月さまはまた空に現れ、今度は次第に大きくなっていきます。お話は単純でかわいいです。文字はかなり少なめです。

エリック・カールさんらしい、遊び心のある色鮮やかな絵も素敵です。エリック・カールさんの絵はいい意味で子どもが描く絵のような自由さと楽しさがありますね。

ちょっと気になった点

この本の中では月が大きくなったり小さくなったりします。月の満ち欠けとともに大きさも小さくなっていくんですね。でも実際の月の満ち欠けというものは月の大きさそのものの変化ではないですから、そこをもじってしまって子どもを混乱させないだろうかというのがどうも私には引っかかりました。この本の楽しさに比べたら、ちっぽけな事ですけどね。

エリック・カールさんについて

エリック・カールさんは実際に小さい娘さんから「パパ、お月さまとって!」と言われたらしいです。それがこの本へとつながっているのだそうです。

本の帯にエリック・カールさんの言葉が載っていました。

私は、子どもがはじめて家をはなれて学校へ行く時期に心をひかれます。子どもたちは、いったいどれほどの深い淵をこえなければならないことか。私は、私の本を、この深い淵にかける橋にしたいのです。

この言葉に打たれました。深い洞察と優しい心を持った作家さんですね。

エリック・カールさんの他の作品もご紹介しています。→ エリック・カール

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